西暦2003年、未年、明けましておめでとうございます。
2003年の年頭に当たり、昨年までのプラネタリウムの動向をもとに、今年の抱負と関係各位に対するお願いを述べさせていただく。
さて、ここ数年プラネタリウム界では、新たに開館したという声も聞かれるが、閉鎖、閉館の声も聞かれ、マイナスイメージが先行しているように感じられる。そこでJPSとしては日本のプラネタリウム界の実態を明らかにすべく白書の編纂を行うと共に、地域に根ざしたプラネタリウムのあるべき姿を示し、総会・研究会、地域研修会等を通じ、組織をあげてその活性化に努めた。
その結果、しし座流星群などの天文現象を地域活動に結びつけたり、プラネタリウムを利用した天文クラブ、女性向け、あるいは老人向けの事業を行うなど、地域の住民に支持されるような地域に根ざした活動が展開された。そこでJPSの主要な23館を対象にした調査結果を見ると、過去3年間で観覧者数が増加した館は12館、それ程変わらない館は5館、減少した館は6館(内3館は耐震工事などで休館した期間があった)と、過半数で増加傾向を示し、利用者の下げ止まり傾向がはっきり読みとれる。むしろ実質的にはすでに増加傾向にあるといえる。大人と子どもの利用者比率は概ね、2対3で推移しているが、少子化が進行する昨今、子どもにとっての興味関心を持つ場所としての人気は保たれていることになる。このことはとりもなおさず、それぞれの館が地域住民に支持されるような運営を心がけ、その成果が現れてきたものと考える。
また、ここ3年間で利用者も変化していることが読みとれる。当然の事ながら学校団体の利用が新指導要領に見合うような変化(6年生から4年生へ、など)をしている。また、以前にも増して、親子や老人を含む家族連れが増えているように思われる。更に目的意識を持って利用するというように、利用者の質、学習意欲の向上も感じられる。 このような利用者の変化は、前述のようなプラネタリウム側の努力により、プラネタリウムが地域住民から、宇宙や科学に関する関心事に応えてくれる場所という信頼を得てきているのではないか。宇宙の神秘が解き明かされる時代にあって、地域のプラネタリウムはますます重要になってきた。これからも一層地域に根ざした施設運営を目指した努力が重要である。
また、その役割を十分に果たすために、350を超えるプラネタリウムが有効に運営されるよう、運営主体の方々にはプラネタリウムを担当する人材の重要性を理解して頂き、人材の育成、施設の維持管理にさらなる留意をお願いしたい。不況、財政難といえども、安易に閉鎖、休館という道を選ぶことなく、地域住民と共に天文、科学教育のサロンとして活用する道を日本国中で歩むようお願いする。
2003年1月13日(月)発表
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