プラネタリウム基礎調査2019速報

2019年10月7日 

日本プラネタリウム協議会 広報理事 毛利勝廣

 

プラネタリウム基礎調査2019の結果速報を発表いたします。

1.調査について

プラネタリウム基礎調査は2012年より毎年行っている調査です。今回は2018年度(2018年4月~2019年3月)の状況について、調査票を2019年5月に日本全国のプラネタリウム施設等に郵送し、6月28日〆切で返送回答を依頼しました。

調査項目はプラネタリウム投影回数、観覧者数、特記事項の3項目です。調査票配布は308、回収数は242(10月1日時点)、回収率は79%です。

 

2.2018年度の日本のプラネタリウム施設全体の状況(速報)。

2−1.総観覧者数ならびに総投影回数の過去8年間の推移(推計値)

年度総観覧者数総投影回数
2011年度769万人19万回
2012年度848万人20万回
2013年度817万人20万回
2014年度817万人20万回
2015年度815万人(速報値)20万回(速報値)
2016年度858万人(速報値)20万回(速報値)
2017年度872万人(速報値)23万回(速報値)
2018年度889万人(今回速報値)22万回(今回速報値)

この総観覧者数と総投影回数は、毎回の回収率が100%にはならないので、一定のルールによる推計値を算出して発表しています。

推計値の計算は、プラネタリウムを座席数(規模)により3グループ(座席数99席まで、100~199席、200席以上)に分け、グループ毎の回答数値の平均を出し、総施設数を乗じて算出しています。モバイルプラネタリウムなどは座席数99席までのグループに入れています。過去の数値は当協議会発行の「プラネタリウムデータブック2015」ならびに、プラネタリウム基礎調査2015~2018より引用しました。また人数は万人以下、回数は万回以下で四捨五入しています

 

3.2018年度の観覧者数・投影回数ベスト10(総合、回答242施設)

観覧者数や投影回数は、施設によって統計のとり方が異なるため、微妙な差異がありえます。そこで、観覧者数は1000人単位、投影回数は100回単位で四捨五入し、この処理で同一になった施設は同率順位としています。また、座席数とともに稼働率を示しました。稼働率は用意した総席に対して何人が入ったかを示すもので、映画館などで使われる指標です。稼働率=観覧者数/(座席数×投影回数)。

 

3-1.観覧者数上位施設

 施設名観覧者数稼働率座席数
名古屋市科学館48.4万人85%350
コニカミノルタプラネタリウム“天空”in 東京スカイツリータウン®33.7万人41%212
コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City33.7万人45%214
福岡市科学館23.6万人48%220
大阪市立科学館21.6万人53%300
多摩六都科学館18.9万人55%234
横浜こども科学館17.1万人36%268
千葉市科学館15.7万人31%200
仙台市天文台14.2万人30%280
10神戸市立青少年科学館13.1万人40%252

 

3-2.投影回数上位施設

 施設名投影回数稼働率座席数
国営沖縄記念公園海洋文化館4.4千回16%189
コニカミノルタプラネタリウム“天空”in 東京スカイツリータウン®3.9千回41%212
コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City3.5千回45%214
富士川楽座(わいわい劇場)3.3千回14%72
千葉市科学館2.6千回31%200
福岡市科学館2.2千回48%220
足立区ギャラクシティまるちたいけんドーム2.2千回33%172
神戸市立青少年科学館2.2千回24%252
コニカミノルタプラネタリアTOKYO2.1千回33%284
10にしわき経緯度地球科学館(テラドーム)2.0千回32%30
10福岡県青少年科学館2.0千回24%252

 

4.2018年度の規模別 観覧者数・投影回数ベスト5

回答施設中の規模別の順位をそれぞれ5位まで公開します。規模は座席数で区分けし、99席までが小規模、100~199席が中規模、200席以上を大規模としました。3と同様に観覧者数は1000人単位、投影回数は100回単位で四捨五入し、この処理で同一になった施設は同率順位としています。なおモバイルプラネタリウムなどは座席数99席までのグループにしています。

 

4-1.小規模館(座席数99席まで、回答119施設)

4-1-1.小規模館観覧者数上位施設

 施設名観覧者数稼働率座席数
高知みらい科学館5.6万人66%82
中央区立郷土天文館(タイムドーム明石)3.9万人42%86
大津市科学館3.5万人60%90
富士川楽座(わいわい劇場)3.3万人14%72
厚木市子ども科学館3.1万人32%90
(平均:8,000人, 中央値:5,000人)

 

4-1-2.小規模館投影回数上位施設

 施設名投影回数稼働率座席数
富士川楽座(わいわい劇場)3.3千回14%72
にしわき経緯度地球科学館(テラドーム)2.0千回32%30
科学技術館1.8千回不明62
宗像ユリックスプラネタリウム1.2千回30%80
SL銀河・車内プラネタリウム1.1千回50%10
中央区立郷土天文館(タイムドーム明石)1.1千回42%86
厚木市子ども科学館1.1千回32%90
リナシティかのや情報プラザ1.1千回32%90
非公開1.1千回  

 

4-2.中規模館(座席数100〜199席、回答67施設)

4-2-1.中規模館観覧者数上位施設

 施設名観覧者数稼働率座席数
国営沖縄記念公園海洋文化館13.1万人16%189
足立区ギャラクシティまるちたいけんドーム12.7万人33%172
非開示11.6万人  
コスモプラネタリウム渋谷10.8万人47%120
藤沢市湘南台文化センターこども館6.7万人37%160
(平均:29,000人, 中央値:20,000人)

 

4-2-2.中規模館投影回数数上位施設

 施設名投影回数稼働率座席数
国営沖縄記念公園海洋文化館4.4千回16%189
足立区ギャラクシティまるちたいけんドーム2.2千回33%172
コスモプラネタリウム渋谷1.9千回47%120
非開示1.7千回  
デジタルスターホールほたる(琵琶湖マリオットホテル)1.6千回7%166

 

4-3.大規模館(座席数200席以上、回答56施設)

4-3-1.大規模館観覧者数上位施設

 施設名観覧者数稼働率座席数
名古屋市科学館48.4万人85%350
コニカミノルタプラネタリウム“天空”in 東京スカイツリータウン®33.7万人41%212
コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City33.7万人45%214
福岡市科学館23.6万人48%220
大阪市立科学館21.6万人53%300
(平均:84,000人, 中央値:56,000人)

 

4-3-2.大規模館投影回数上位施設

 施設名投影回数稼働率座席数
コニカミノルタプラネタリウム“天空”in 東京スカイツリータウン®3.9千回41%212
コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City3.5千回45%214
千葉市科学館2.6千回31%200
福岡市科学館2.2千回48%220
神戸市立青少年科学館2.2千回24%252