はやぶさ2プロジェクトによるリュウグウ3Dデータの公開について
日本プラネタリウム協議会(JPA)渉外理事
名古屋市科学館 毛利勝廣
2019年3月19日、はやぶさ2の観測による小惑星リュウグウの観測成果の論文がScience誌に掲載されました。
http://www.jaxa.jp/press/2019/03/20190320a_j.html
日本プラネタリウム協議会では、小惑星リュウグウの3Dモデルや表面のデータを全国のプラネタリウムで活用できるよう、以前からサイエンスチームの方々と連絡をとってきました。そして、この論文掲載により掲載されている形状モデルや可視光ベースマップのデータが研究者向けに公開されました。ただしそのままでは、プラネタリウムでの使用がしにくい場合もあることから、より使いやすい形にデータを変換したものをこのページで公開します。
リュウグウ形状モデル+可視光ベースマップ+地名 動画バージョン
クレジット:JAXA/会津大/神戸大/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/産総研
これらのサイエンスデータの公開については、基本をプラネタリウムや科学館など、教育現場での利用を想定し、日本プラネタリウム協議会(JPA)の会員を対象に制作しています。
さらに学校や個人利用などでも広くお使いいただける様に、このページの一般向け公開を、JAXAはやぶさ2プロジェクト・サイエンスチームから許諾いただきました。
日本プラネタリウム協議会の会員も一般の方も、本ページ末尾の「データの使用に関して」をお読みいただいた上で、はやぶさ2が観測した小惑星リュウグウのサイエンスデータをご活用ください。
リュウグウ形状モデル200kバージョン マウスなどで操作できます。クレジット:JAXA/会津大/神戸大
3Dアニメーションへのダイレクトリンク(フルスクリーン表示)
■3Dモデル用データ
リュウグウ 形状モデル
SHAPE_SFM_3M_v20180804.obj (オリジナル)
SHAPE_SFM_800k_v20180804.obj (軽くしたもの)
SHAPE_SFM_200k_v20180804.obj (もっと軽くしたもの)
クレジット:JAXA/会津大/神戸大
リュウグウ 可視光ベースマップ
Fig_1A_v_band_base.tiff
クレジット:JAXA/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大/産総研
リュウグウ形状モデル200kバージョン+可視光ベースマップ+地名 マウスなどで操作できます。
クレジット:JAXA/会津大/神戸大/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/産総研
3Dアニメーションへのダイレクトリンク(フルスクリーン表示)
■web用データ
リュウグウ 形状モデル obj,mtl形式 右手系Y軸上 200k
クレジット:JAXA/会津大/神戸大
■デジタル式プラネタリウム用データ
上記の形状モデルとベースマップを組み合わせた後、各デジタルプラネタリウムシステムに最適化した3Dモデルです。適切なものをダウンロードしてお使いください。
データの変換・最適化は名古屋市科学館・プラネタリウムチームで行いました。各モデルの施設名・お名前は変換したデータセットの動作確認をしていただいた方々です。協力に感謝いたします。
形状モデルはオリジナル(3M)、中量(800K)、軽量(200K)モデルを用意しております。デジタル式プラネタリウムの環境、用途に合わせてお使いください。まずは軽量モデルからをおすすめします。
ryugu_shape_v_band_base_1
バーチャリウム5 .x形式 左手系 多摩六都科学館・柴崎勝利さん
200k 800k 3M
ryugu_shape_v_band_base_2
デジタルスカイ2 .x形式 右手系 名古屋市科学館・持田大作さん
200k 800k 3M
ryugu_shape_v_band_base_3
SMG-2 .lwo形式 左手系 姫路科学館 ・徳重哲哉さん
200k 800k 3M
ryugu_shape_v_band_base_4
MG-Σ .fbx形式 左手系 大阪市立科学館・飯山青海さん
200k 800k 3M
ryugu_shape_v_band_base_5
デジスター3 .x形式 右手系面反転 大阪市立科学館・飯山青海さん
200k 800k 3M
アストロアーツ ステラドームプロ コミュニティページ
(ステラドームコミュニティのアカウントが必要です)
動作確認中 ユニビュー
クレジット:JAXA/会津大/神戸大/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/産総研
■データの使用に関して
リュウグウの形状モデルは、JAXAはやぶさ2プロジェクト・サイエンスチームの形状モデルチーム(JAXA/会津大/神戸大)が作成されたものです。リュウグウの可視光ベースマップは同じくJAXAはやぶさ2プロジェクト・サイエンスチームの光学航法カメラチーム(JAXA/東京大/高知大/立教大/名古屋大/千葉工大/明治大/会津大/産総研)が作成されたものです。
データの著作権については、ccbyライセンスでの公開となります。このライセンスは、クレジット表記が必須となります。表記はそれぞれのデータのところに記載してあります。
これらのデータの使い方について、一般の方からの個別のお問い合わせには応じられません。また、宇宙科学研究所や関連の大学、研究所および日本プラネタリウム協議会は、データを用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。
参考:宇宙科学研究所のデータポリシー
https://www.isas.jaxa.jp/researchers/data-policy/
なお、今回公開しているデータは一般公開用のものでサイエンス目的ではありません。サイエンス目的の場合はJAXAサーバーからダウンロードしてください。
各種サイエンスデータの教育利用に対して快く許諾をいただき、さらに観測が行われている中にもかかわらず、さまざまなご配慮をいただけたことに対して、JAXAはやぶさ2プロジェクト・サイエンスチームのみなさまに深く感謝致します。
はやぶさ2の科学的な観測成果を使って投影、解説を行うことにより、はやぶさ2の活動をさらに盛り上げていきましょう。